ももんぐゎです。
遅くなってゴメンナサイ!
なんとパソコンが半壊状態です。
オリジナルの世界にドラクエ歴代勇者達が集まるお話です。
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トビー トフタ村の衛兵 21歳
勇者の冒険 SIDE ロト -第二話-
トビーはあわてて、村人に魔物の襲来を伝え、城下町への避難を指示する。
馬たちが騒ぎ出した事で、村人達が様子をうかがいに外に出ていたことが幸いした。
避難は迅速に行われそうだ。
そんなに大きな村ではないので、村人の数も多くはない。
トビーはしんがりを勤め、村を後にする。
目指すはダカルリア城下町。
「キャーッ!!!」
前を急いでいた赤子連れの母親に、いつやってきたのか一匹のグレムリンが襲い掛かる。
トビーはあわてて走りこんで、鉄のヤリをグレムリンにつきたてる。
かわされた、ミス!
注意をそらす事には成功したが、今度はこちらが標的になったようだ。
「今のうちに逃げてください!後ろを見ずに走って!」
グレムリンはにやりと顔をゆがめ、かん高い声を立てる。
どうやら仲間を呼んだようだ。
空から2匹…3匹と、グレムリンたちがやってくる。
少しでも時間を稼がないと…
トビーは必死にグレムリンにヤリをつきたてる。
ほとんどダメージを与えられず、相手の攻撃をよけるのが精一杯だ。
そうこうしてるうちに、どんどんグレムリンは集まってくる。
トビーはあせった。
グレムリンたちは空に飛び上がり、いっせいに火の息を吐き出した。
グレムリンたちの吐いた火の息が、こちらに向かって巨大な炎となってせまり来る。
もうだめだ…
トビーの視界全体が赤く染まる。
思わず目をつむり…
…
…
が、予想した熱気が来ない。
…
おそるおそる目を開けたトビーの前を、あざやかに染め上げた真紅のマントがひるがえる。
「大丈夫か」
トビーの視線の先に、いつの間に現れたのか、その男は立っていた。
ひざをついたトビーを横目で確認すると、魔物に向かって、呪文を唱える。
「猛り狂う炎の精霊よ。我に力を!その怒れる炎で燃やしつくせ!ベギラマ!!」
その圧倒的な火力により、直撃したグレムリン達は蒸発する。
深みのある青い金属で出来た、見たこともない鎧、赤い角が両側から突き出たかぶとをかぶった、その男は、真紅のマントをひるがえし、すばやく動き回るモンスターたちに、的確に剣撃を加えてゆく。
男が繰り出す剣は、舞を見ているような優雅な一撃だが、その優雅さとは裏腹に、一度剣をくりだすと、
かならず一体の魔物の息の根を止めてゆく。
剣の届かない敵には、火炎呪文を唱え、苦もなく一匹、また一匹と倒していく。
青く輝く鎧と盾は、敵の攻撃をまったく寄せ付けない。
形勢不利と見たのか、グレムリンたちは、男を中心に一定の距離を保ったまま、半円を描き、いっせいに
炎を吐く。
その瞬間、男は剣を鞘に戻し居合に構え、炎が届く刹那、抜刀する。
「ロト流剣術…真空烈風斬。」
すさまじい速度で剣を振るうと同時に、真空の刃がグレムリンたちを襲う。
次の瞬間、切り刻まれたグレムリンたちが、あっという間に一匹残らずボタボタと地面に落下した。
はじめは固まっていたトビーも、起こった事が理解出来てくるにつれ、体が震えてくるのが止まらなくなっていた。
怖いわけではない。
あまりの感激に身が震えていたのだ。
誰だ、勇者が死んだなんて言ったやつは。
ここにいる。
ここに勇者がいるじゃないか。
トビーは、まだ戦場の真っ只中にいるにもかかわらず、この男さえいれば、なにがあっても大丈夫だ、と
いう安心感に包まれていた。
今日久しぶりに読み直して抑えきれなくなってコメントしました
強くてかっこいいですね
マントひらひら~ ロト流~
・・・すいません 素敵過ぎて頭壊れてます