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2024/04/29 04:56 |
勇者の冒険 第二話
クロスオーバードラクエの小説です。
登場人物

リュカ…Ⅴの主人公。息子の勇者と、世界を平和にし、暮らしていたが・・・。

勇者の冒険 第二話 勇者

その時、堂々とした女性の声があたりに響いた。
「我が意思の元に、傷つき傷つけることを禁止する!魔力よ、我と共に!アストロン!」
瞬間、リュカの体が鋼のように硬くなり、ギガンテスと、ドラゴンの攻撃を文字通り跳ね返した。
何回か殴り、炎を吐くも、リュカの体は受け付けない。
リュカの頭の中に、女性の声が響いた“アストロンが解けたら同時に、大きく後ろに跳んで”
リュカは、アストロンの魔力が身を離れるのを待ち集中する。
敵は鋼となったリュカを睨みつけながら様子を伺っている。
体を覆う、鋼の魔力が、あわい白い霧となり、消滅する瞬間、リュカは後ろに跳躍した。
入れ替わり、リュカの脇を、微笑を含んだ緑の風が通り過ぎて行った。
「!?」
リュカと入れ替わりに敵の前に躍り出たのは、緑の風…いや、緑の髪の女性だ。
恐れることなく、ドラゴンの首に、その手に持つ剣を疾風の速さで突き入れると、抜く力を反動に、返す刃でギガンテスに切りかかる。
しかし、何よりリュカの目を引いたのは、その驚くような身のこなしではなく、女性の装備だ。
リュカはその装備を知っていた。
長い間追い求め、それは、伝説の勇者、リュカの息子が装備することになった、天空の装備。
まごうことなき天空の剣を、その女性は軽々と扱いギガンテスを切り裂く。
「一気に決める!あなた、敵の動きを止めることができる?」
ギガンテスから離れ構えなおすと、わずかにこちらを向き女性が話しかけてきた。
リュカは答えた。
「わかったやってみる。」
リュカは両手で杖を持ち、集中する。
「ドラゴンの杖よ!その秘めた力を解き放ちたまえ!」
リュカはドラゴンの杖の力を借り、巨大な竜へと姿を変えた。
茶色のドラゴンの3倍 はある巨大な黄金のオーラをまとった竜だ。
緑の髪の女性は、自分の後ろに膨れ上がった気配に思わず振り返り、目が点になった。
リュカは女性にパチリとウインクすると(例のごとく不気味だった)上から、ギガンテスとドラゴンへ炎をくり出す。
半分焼け焦げながらも、ギガンテスは反撃する。
さすがにこれだけ大きいとギガンテスの攻撃を避けられない。
その時。
あたりに稲光が走り出し、女性の声がこだまする。
「天よ!いかづちよ!私の魔力に応えたまえ!敵を討ち尽くす槍を降らせよ!」 
「ギ・ガ・デイン!」
降り注ぐいかづちの雨に、一瞬あたりが真っ白になり、リュカの視界を奪う。
そしてリュカの目が落ち着くと…。
目の前に動くものは何も存在しなかった。
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2007/08/29 17:03 | Comments(0) | TrackBack() | 勇者の冒険

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