ドラクエ　二次創作　勇者の冒険

クロスオーバードラクエの小説です。
週二回の更新を目安にして連載中。
バックミュージック
Ⅲゾーマ戦のテーマ

登場人物

リュカ 　…Ⅴの主人公 Lv99　装備：王者のマント　ドラゴンの杖　炎のリング
ユーリ　…Ⅳの女勇者 Lv99　装備：天空の鎧　天空の盾　天空の兜　天空の剣　星降る腕輪
チロル　…白いキラーパンサー Lv25

勇者の冒険　第八話　攻城戦　後編

先にユーリが走り、その後にリュカが続く。
「道を作る！手伝って！」
「わかった！」
走りながらユーリが呪文の詠唱に入る。
「天よ、いかづちよ！私の魔力に応えたまえ」
パリパリとユーリの周りで小さな雷が走り、空に雷雲が広がり始める。
敵も味方もみな、何事かと空を見上げた。
ユーリはゴーレムの真後ろまで走りこみ、呪文を解放する。
「すべての敵を討ち尽くす槍を降らせよ！ギ・ガ・デイン！」
瞬間、轟音と共に、あたりが真っ白になり無数のいかづちの槍が、谷を攻め入っていた魔物を打ちのめす。
体力の無い魔物は、それだけで蒸発する。
間髪を入れず、呪文を唱えるために、立ち止まったユーリの脇をリュカが走り抜け、さらにゴーレムの脇をすり抜けると同時に、ドラゴンの杖の力を解放する。
力を解き放つ寸前、大声で言った。
「メイジを討つ！援護を頼む！」
そのまま、リュカは巨大な金色のドラゴンへとその姿を変え、その巨体で敵を蹴散らしながら、突き進む。
その後ろをチロルが追いかけ、ユーリも後に続く。
城の兵士たちは、轟音と共に、敵が吹き飛んだのを見て、唖然としたが、リュカの言葉と、走り去っていくユーリを見ると、隊長が大声を張り上げた！
「弓隊攻撃やめ！魔法隊は彼らの援護を！」
スカラが、バイキルトが、リュカとユーリに飛んでくる。
生き残った魔物たちも、かなり浮き足立っている。
ギガデインの魔法が広範囲まで及び、谷の入り口あたりまでの魔物を打ちのめしている。
生き残ったほとんどは、ドラゴン系と、巨人系のモンスターだ。
呪文の効かないメタル系のモンスターも生き残ったが、こちらは足元をちょろちょろと動き回るだけで、たいした脅威ではない。
ギガンテスメイジは崖の一段高い所から、キーキーと魔物たちに指示を飛ばしているようだが、もはや魔物たちは指示なぞ聞いていない。
立ちふさがる魔物を、リュカが炎と爪でなぎ倒し、ギガンテスメイジまで一直線、道を作る。
ギガンテスメイジはあわてて、スカラ、フバーハを自分に掛けるが、ユーリが走りながら天空の剣をふるい、それらの効果を消し飛ばす。
あせるギガンテスメイジ、リュカが岩棚まで突進し、岩棚の上のギガンテスメイジに爪を伸ばすが、かすっただけで若干届かず、代わりにメラゾーマを撃つ。
しかし炎の呪文は、金色のうろこが呪文をはじき、あまりリュカには効いていない。
リュカは炎を吐き応戦する。
そしてチロルがいつの間にか岩棚を昇りきり、ギガンテスメイジに攻撃を加える。
ギガンテスメイジがチロルに気を取られている間に、ユーリが追いつき、リュカの体を足場にし、駆け上り、リュカの頭からギガンテスメイジに切りかかる。
「我が魔力をいかずちに変えて！敵を滅ぼせ！ギ・ガ・ソード！」
そのいかずちを帯びた天空の剣は、一直線、ギガンテスメイジに吸い込まれる。
ギガンテスメイジは、はっと顔を上げるが、すでに遅い。
会心の一撃。
頭のてっぺんから一番下まで。
「ばがな、ばぐぁなぁあぁあああぁあぁあ！！」
一刀両断、真っ二つになったギガンテスメイジは、傷口からブクブクと黒い泡を噴出させると、どしん、と地面にくず折れた。